メダカ

メダカの飼い方|メダカ飼育navi

メダカの飼い方について。メダカに優しい飼い方を解説しています。

メダカの飼い方について

水槽や器具を準備したら、いよいよメダカの飼育を始めることができます。ここではメダカ水槽のセッティングや日々の管理など、具体的なメダカの飼い方について解説してみたいと思います。

メダカ水槽の準備

まずは水槽や器具を、石けんや洗剤は使用せずに、水だけ洗います。洗い終わったら水槽の外側だけタオルなどで拭いておきます。

次に水槽の底へソイルを敷きます。袋から出して、洗わずにそのまま3~5センチの厚さになるくらいの量を入れ、軽く平らにならします。また、ソイルはデリケートな底砂なので、上から力を入れて押し固めてしまわないよう気をつけます。

寒い季節でも繁殖させてみたい場合や熱帯地方のメダカを飼育してみたい場合には、ここでオートヒーターを付属の吸盤で水槽内のできるだけ下の方に取り付けます。なお、オートヒーターをソイルに埋めて使うことはできません。また、オートヒーターはコンセントを入れた瞬間に稼働してしまいます。オートヒーターを水中以外で稼働させてしまうと大変きけんなため、水を入れるまでは絶対にコンセントをつながないよう要注意です。

いよいよ水槽に水を入れますが、このときできるだけソイルを巻き上がらせないように、静かに水道水を注ぎます。ソイルが激しい水流でかき回されると水がひどく濁ってしまうためです。水槽に入れたばかりの水はソイルによってどうしても少し濁りますが、この段階では問題ありません。

水を入れたらフィルターのセットです。説明書に従ってセッティングしてみて下さい。小型水槽でエーハイム社の外部式フィルターを使う場合、そのままではシャワーパイプがつかえて入らないことがありますが、そのときはシャワーパイプは使わずに排水口のみを二つの吸盤で固定して使用します。

フィルターの組み立てが完了したら説明書に従って呼び水を行い、フィルターの電源を入れて稼働させます。呼び水をする時にホースを口で吸うことに抵抗を感じる場合には、スターターという器具を使用すると良いでしょう。

フィルターを稼働させると水をグングン吸い込んでいきますが、外部式フィルターの場合はかなり水量が減りますので、水槽のフチから3~5センチくらいになるまで水道水を足します。水を入れ終わったらCO2の拡散筒を取り付けます。

最後にオートヒーターのコンセントをつないで、照明器具をセッティングすればできあがりです。このままメダカを入れずにしばらくフィルターを稼働させて水を回しておきます。水道水にはメダカにとって有害な塩素が含まれていますが、このまま一日もすれば自然に塩素はなくなり、水温も安定します。

なお、水草は塩素の影響を受けにくいため、すぐに植えることが出来ます。水草はなるべく早いうちから植えておいた方が良いでしょう。水草用のピンセットなどで、ソイルをかきまわさないように静かに植えていきます。水草はすぐに殖える種類をとりあえず一束だけ植えておきます。

メダカの入れ方

メダカを水質や水温の違う環境にいきなり入れることは、メダカにとってかなりのストレスになります。たとえその時は元気で大丈夫に見えても、体調が戻らずに数日で死んでしまうこともあります。そのため、メダカはきちんとした手順に従って水槽に放してあげる必要があります。

メダカ水槽をセッティングして一昼夜もすると、メダカにとって有害な水道水に含まれる塩素はなくなり、水温も安定します。ですが、まだ濾過細菌はほとんどいない状態のため、水槽の環境は非常に不安定で、メダカにとっては決して安全な環境ではありません。

そこで最初は少数のメダカを放します。5リットルに1匹を目安にすると良いでしょう。まずはメダカの入っているビニール袋をそのまま水槽に浮かせて水温を合わせます。たいていは30分くらい浮かせておけば大丈夫です。その後、袋の中に水槽の水をゆっくりと少しづつ入れて、メダカを水槽の水に慣してあげながら、静かに水槽の中に放してあげれば完了です。

なお、メダカを入れたその日にはエサは与えないようにします。この少数のメダカをしばらく飼育していると濾過器の中に水を浄化してくれる濾過細菌がたくさん増えてきますので、セッティングから二週間くらい経った後は少しづつメダカを追加していくことができるようになります。

日常管理

メダカを健康に管理する上で日々の管理は欠かせません。例えばガラスに生えたコケを放置してコケだらけになってしまうと、メダカが鑑賞できなくなるだけでなく、メダカが良く見えずに病気の発見が遅れたり、死魚が腐敗して致命的な水質悪化を招いたりすることもあります。

バランスのとれた美しい水槽で元気に成長していくメダカの姿を長く楽しめるよう、適切な管理によって悪循環に陥らないようにすることが大切です。

エサの与え方

メダカが生きていく上でエサは欠くことのできないものである反面、残りエサはメダカにとって生命にかかわる危険な物質でもあります。そのため、エサを与えるときには、残りエサがメダカにとって危険なものであるという事を常に意識しておかなくてはなりません。

残りエサは一度に多量のエサを入れたときに特に生じやすいため、一回のエサの量は常に少なめにしておく必要があります。どのくらいの量が適正かは、水温やメダカの数にもよりますので、様子をみながら少しづつ入れていき、量を把握していきます。

全てのメダカが満腹になるようでは与え過ぎで、一回に与えるエサの量は、わずかにメダカの腹部がふっくらするくらいで十分です。エサは数回に分けて与えるのが理想的で、次の給餌は数時間ほど経ってからにします。

水の換え方

残りエサや糞などのチッ素分から発生する毒性の強い亜硝酸塩は、濾過細菌の働きで害の少ない硝酸塩へと処理されますが、硝酸塩も蓄積すると害になり、条件によっては脱窒反応を起こして亜硝酸塩に還元してしまうこともあります。このため定期的に新しい水に入れ替えてあげる必要があるのです。

メダカの水を換える場合は水質や水温の変化を最小限に抑え、メダカの受けるストレスをやわらげてあげないと、時としてメダカが全滅してしまうことさえあります。

メダカを飼育している水槽の水は底に敷いているソイルやエサなどの影響によって次第に水道水とは違ったものに変化していきますので、水道水をいきなり大量に入れるのは禁物です。

一回の水換え量はだいたい4分の1くらいにします。ただし外部式フィルターを使用している場合は、その中にも多くの水を蓄えていますので少し多めに換えると良いでしょう。

換える水は清潔な容器に一昼夜ほど汲みおいて塩素を飛ばした水が理想的ですが、すぐに使いたい場合には観賞魚用のカルキ抜きで塩素を中和した水を使用します。これをなるべくメダカと離れたところから静かに入れてあげます。

なお、水換えのペースはメダカの数やエサの質と量などにもよりますが、目安としては週に1回くらいです。ただし、泳ぎに張りがなかったりエサを食べるときに勢いがないようであれば、状況に応じて水換えを行います。

食欲は健康のバロメーター

メダカはとても食欲が旺盛なため、健康であればすごい勢いでエサに群がります。ですので、もしエサを食べる様子に元気がないようであれば何らかの危険信号と考えるべきです。

前の日に少しエサを多く与え過ぎたとか、しばらく水換えをしていないなど、何か心当たりがあれば水換えをしてあげなくてはなりませんし、あるいは病気になってしまったのであれば治療してあげる必要があります。

メダカはちょっとしたことで突然に死んでしまうようなデリケートな面もありますので、メダカの飼育においては、こうした小さな変化に気づけるよう日頃の観察がものを言います。